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よくあるご質問
超高層建築向け押出成形セメント板「アルカス」についてよくあるご質問をQ&Aで掲載しています。ここに掲載以外のご不明な点は、最寄の支店・営業所にお問い合わせ下さい。
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「アスロック」と「アルカス」の違いは何ですか。
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「アスロック」は、中低層建物(31m以下)の外壁と間仕切壁を対象に開発した押出成形セメント板です。その後「アスロックNeo」に移行したことで、高層建物(31~60m)にも対応可能にしました。
「アルカス」は、超高層建物(60m超)の外壁を対象に開発した押出成形セメント板です。そのため、「アスロック」には無い、等圧目地よる止水や2次安全用一体型ワイヤーなどを採用しています。
[解説]
「アスロック」と「アルカス」を比べると、以下のとおりです。
表が見切れている場合、横スクロールで表をご覧いただけます。
標準寸法 目地水密性能 留付部(耐力) 層間変位追従性 その他 アスロック 60mm厚
600or900mm幅3000~5000(Pa)
2次シールの性能HZクリップセット(2250N)
Rクリップセット(3250N)等1/100
破損・脱落無しJIS A 5441
適合品アルカス 80mm厚
900mm幅3000(Pa)
層間変位1/200後の等圧目地の性能高層クリップセット(4000N) 1/100
破損・脱落無し一体型
ワイヤー入備考 「アスロック」は単体で、「アルカス」は断熱材との組み合わせで、1時間耐火構造です。 目地仕様と試験方法が異なるため(※)、単純比較はできません。 「アルカス」は、中空形状の改良と専用クリップ・ナットにより、強度をアップさせています。 「アスロックNeo-HS」と「アルカス」は、センターロッキングを標準採用しています。 「アルカス」はワイヤー入りなどのためJIS外品です。 - 「アスロック」は小型水密性能試験、「アルカス」は大型動風圧・水密・層間変位カーテンウォール性能試験を行っています。
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アルカスは、「JIS A 5441 押出成形セメント板」に適合しますか。
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ワイヤー入りなどで規格からは外れていますが、JIS規格に基づく品質管理を行っています。
アルカスは、超高層建物に求められる性能を追求した結果、フェールセーフ用のワイヤーを押出時に一体成形するなどで、JIS規格から外れている項目があります。そのため、アスロックで取得している公共建築協会の「評価書」も、JIS規格外品にあたるため、アルカスでは取得していません。
品質管理につきましては、JIS規格に基づき、アスロックと同様の手法で行っていますので、検査記録等が必要な場合は、都度お申し出ください。
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アルカスの等圧工法とは、どのようなものですか。
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カーテンウォールで行われてきた、オープン(等圧)ジョイントと同じ理論の水密工法です。
[解説]
等圧ジョイントは、約30年前から金属カーテンウォールやコンクリートカーテンウォールで採用されてきましたが、アルカスはわずか80mmの厚さで同じ理論を実現したものです。
等圧ジョイントは、外壁断面の中に、雨仕切(レインバリア)、等圧空気層、気密層(ウインドバリア)の3要素を設けた構造です。雨仕切によって、大部分の水を仕切ったうえ、ここに設けられた外気導入口を通して、空気が外部と等圧空気層との間を容易に移動できるようにし、気密層の気密度を上げることにより、空気層の気圧を外気とほぼ等圧にするものです。
雨仕切を通して等圧空気層まで侵入する雨水を最小限に押さえることができ、空気層に進入した雨水も、空気層内の排水経路を経て、雨仕切の外気導入口から排出されます。
アルカスでは、雨仕切にEPDMガスケット、気密層にシーリング材またはシリコンガスケットを使用しています。
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アルカスの水密性能はいくらですか。
また、どのように定めたのですか。 -
水密性能は、上限圧力2500Pa以上としています。
これは、東京の高さ100mの建物を想定しています。[解説]
水密性能は、動的層間変位試験1/200radを行った後に、上限圧力3000Pa(平均圧力2250Pa)の水密試験を行い、漏水が無いことを確認しています。
水密性能を規定する法令は無く、日本建築学会の仕様書類に要求性能が示されています。算定方法は複数有り、設計者が建物の用途などにより選択することになっています。東京の高さ100mの建物(地方別基準風速=34m/s、地表面粗度区分=Ⅲ、再現期間=100年)の場合は、以下の通りです。
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建築工事標準仕様書・同解説 JASS14 カーテンウォール工事(日本建築学会)
水密性能は、建築基準法施行令第82条の4に基づき算出した、正圧最大風圧力(3521N/㎡)の1/2を平均圧力とすることが多い。上限圧力は、これに750N/㎡を加えるので、2510N/㎡(2510Pa)となる。
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外壁接合部の水密性能設計および施工に関する技術指針・同解説(日本建築学会)
カーテンウォール・防火開口部会の水密設計用風圧力の実施例を見ると、FIX部の水密性能値の設定は、60m超では最大正圧値(3521N/㎡)の0.6~0.8に設定されたものが多い。0.7とすると、2465N/㎡(2465Pa)となる。
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同上(建設地における過去の気象データに基づいた降雨を伴う基準風速から算出する方法)
東京での1時間降水量3mmの水密設計用基準風速が30m/sであることから、風圧力は2434N/㎡(2434Pa)となる。
これら3つの算定結果を平均すると約2500Paであり、これをアルカスの水密性能値にしています。
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雨仕切(レインバリア)に使用しているEPDMガスケットの、耐久年数は何年ですか。
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促進耐候性試験の結果から、約60年と推測しています。
EPDM(エチレンプロピレンゴム)ガスケットは、カーテンウォールの雨仕切(レインバリア)として古くから使われており、実績は約30年あります。
アルカスのEPDMガスケットについて、サンシャインカーボンアーク灯式耐候性試験を5000時間行った結果、当初の「伸び」が540%に対して、5000時間後の「伸び」は約360%でした。
一般的にソリットゴム(発泡体ではないガスケット)は、物理的性能のうち「伸び」が100%を下回った時点が寿命と言われています。上記の結果から、「伸び」が100%に低下する時間を推測すると、約12500時間になります。サンシャインカーボンアーク灯式耐候性試験の200時間を1年と仮定すると、62.5年に相当します。これより、耐久年数は約60年と推測しています。
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